流星通信

東北芸術工科大学 特撮サークル「特撮研究室Q」のブログです。

牙狼-GARO‐ ‐炎の刻印- 

皆様、初めましてこんにちは。私は文芸学科1年 魔裂(仮名)と申します。

 

今回僭越ながらこの場を借りて特撮の紹介をさせていただくことになりました。     以後よろしくお願いいたします。

さて、今回私が紹介させていただくGWに見るイチオシ作品は、こちらです!

              

           牙狼-GARO- -炎の刻印-

……えー、「アニメじゃん!」と言うツッコミ、どうもありがとうございます。初っ端からこんな感じでこの後もツッコミ所満載だと思いますが、どうか気長に、そして生温かい目で見守ってあげて下さい。(←何を言ってんだ)

 

はい。では今回何故、特撮研究室のブログでアニメをピックアップしたのか。皆様、疑問にお思いかもしれませんね。実はこのアニメ、ある特撮シリーズの派生作品なのです。その特撮シリーズがこちら。

         

              牙狼〈GARO〉シリーズ

 

昨年、10周年を迎えたこのシリーズ。大人向けのシリアスな脚本、見ごたえのあるアクション、魅力的なキャラクター造形や独特の演出で、今なお根強い人気を誇るシリーズです。

牙狼シリーズでは過去にキャラクター、設定、舞台などを変え世界観を一新したり様々な試みが行われました。今回紹介している『炎の刻印』もその一つ。実写ではないからこそ可能な表現、設定,描写が盛り込まれています。早速詳しく紹介していきたいんですがその前に。物語を説明する上で専門的な単語が幾つか出てきますので、まずはそこから説明していきたいと思います。

 

魔戒騎士…人々を後述のホラーから守るために人知れず戦う者達。ホラーと戦う時は 狼を模した鎧を装着して戦う。

魔戒法師…不思議な術を使い魔戒騎士達をサポートする者達。

ホラー…古来から闇に潜む魔獣。人の心の闇〈陰我〉から出で、人に憑りつき、人を 食らう。

番犬所…ホラーの出現を察知し、魔戒騎士達にホラー討滅の指令を下す。

守りし者…魔戒騎士、魔戒法師を指す言葉。守りし者は、人を傷つけてはならない。

 

大まかな設定はこんな感じです。では、紹介していきましょう。

 

舞台は中世、魔女狩りが行われていた時代。魔戒法師、魔戒騎士達は魔女と呼ばれ、守るべき人間たちの手によって次々と命を落としていった。魔女と呼ばれた一人の女性が火刑にかけられたその時、女性は炎に包まれながらも赤子を産み落とした。すると突如として処刑場に白銀の騎士が現れ、赤子を抱きかかえながらその場を去っていった。それから十数年の月日が経ち、炎の中で産まれた赤子=レオン・ルイスは白銀の騎士である父=ヘルマン・ルイスと共に旅をしながら修行を積み、魔戒騎士の最高位である、『黄金騎士・ガロ』の称号を受け継いだ。レオンとヘルマンはホラー討滅の旅の中で謎の女魔戒法師エマ・グスマンと出会い、彼女と共闘しながら母(妻)を焼いた国、ヴァリアンテを目指す。一方その頃、魔戒騎士の血を引くヴァリアンテの王子アルフォンソ・サン・ヴァリアンテは国王の側近、メンドゥーサの罠に嵌り国を追われる身となる。その中でアルフォンソは一人の魔戒騎士と出会い、自身の出生やホラーの存在を知り魔戒騎士となるべく修行を始める。

 

……と、ここまで説明してきましたが、GW中に全24話を観切るのは流石に無理がありますよね。そこで今回、私は『どうしても見てほしい話』を2話ほどピックアップしてきました。こちらの2話になります。

17話 『雪夜 SNOW  FALL』と 18話『幻炎 SCAR  FLAME』 です。

本来1話から見せるべきなんじゃないの?と思った方もいらっしゃるでしょう。しかし何故この2話を選んだかと言いますとこの2話の流れこそが『牙狼』という作品の作風を表している。と判断したからです。

 

 少しネタバレになってしまいますが中盤までの流れを説明。

ガロの称号をある意外な人物に剥奪され全てを失ったレオンは失意の末、ある農村へと流れつきます。自分を拾ってくれた少女とその家族との触れ合いの中で、自分が母の復讐の為にしか戦っていなかったこと、守りし者としての使命などを思い出し、レオンは自分を見つめ直していきます。一方魔戒騎士として成長したアルフォンソは王子として破壊されたヴァリアンテの復興に躍起になりつつも夜はホラー退治といった多忙な生活を送っていました。時を同じくしてヘルマンも番犬所からある指令が下されます。その指令の内容とは……。

ここから17話と18話に繋がります。

 

牙狼シリーズのテーマの一つとも言えるでしょう、「人の心の闇」。それは憎しみであったり、執着であったり、絶望であったり、或いは悲しみであったりと。誰しも人は心に闇を持つものでしょう。しかしもう一つのテーマ、「人の心の光」。同時に人は光を持ち合わせています。親子の愛情、仲間への信頼、未来への希望など、そうした光で闇を断ち切ることができる。この2つの話はそう言った二つのテーマを表した話だと思います。

 レオンは母を炎で焼かれたという悲しいトラウマを持っています。その心の闇から時に暴走してしまうことが作中にあります。しかし闇だけではない、強い心を持っている。仲間や少女との触れ合いでレオンは成長していき、自らのトラウマとも向き合い、遂に18話で決着をつけます。ここも見どころの一つです。

 

長々と説明してきましたがそろそろ締めくくりたいと思います。

 

 主人公のレオン・ルイスの声を演じているのは大人気声優、浪川大輔さん。数多くの人気アニメに出演されていらっしゃいますが、『スーパー戦隊シリーズ』などの特撮作品でも活躍され、昨年発売された『烈車戦隊トッキュウジャー』のVシネマ『行って帰ってきた烈車戦隊トッキュウジャー』ではご本人が出演されたことでも有名です。また、ベテラン声優の堀内賢雄さん、朴路美さんなどの豪華キャストで支えられたこの『牙狼GARO‐ ‐炎の刻印‐』。今回この作品を紹介した理由。それは…

         

         

 劇場版『牙狼〈GARO〉‐DIVINE FLAME‐』が5月21日に公開決定‼

 もしこの記事を切っ掛けにGWに『炎の刻印』をご覧になられる方、本編を観終わった後、レオン達のその後が気になったら是非劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?